刀   銘  賀州金澤住人兼巻作  (新刀)

寛永十五年二月吉日

保存刀剣鑑定書(令和元年122)

              ¥980,000(税込)

田野辺探山先生鞘書付

黒呂色塗鞘打刀拵付

銅一重加州鎺、白鞘付

熊本県教育委員会登録証(平成29619)

◎時代・国

江戸初期(387年前)、加賀。

 

◎法量

刃長70.0(231) 反り1.6(53)

元幅3.1(12) 先幅2.24(74)

元重0.67(22) 先重0.5(17)

鋒長3.68(121) 茎長19.7(65)

 

◎形状

鎬造、庵棟、身幅広く、重ねやや薄く、元先の幅差があって手持ちが良く、中鋒で反りがあって姿が良い。

 

◎鍛

小板目に小杢目交じってよくつみ、やや肌立って地沸微塵につき、地景入り、沸映り立つ。

 

◎刃文

表は直ぐ刃調に小互の目・小乱れ交じり、喰い違い刃も交じって湯走りから飛焼となり、沸出来で匂い深く、金筋・砂流し頻りにかかってよく働く。裏は同様の沸出来で匂い深く、加州独特の箱がかった互の目に湾れ刃を焼き、金筋・砂流し頻りにかかって、共に足・葉も入ってよく働き、表裏の刃文が異なる所謂児手柏となる。

 

◎帽子

直ぐで入り、小丸に深く返り、先掃き掛ける。

 

◎茎

生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目筋違い、少々区送り、目釘孔2

◎拵

黒呂色塗鞘打刀拵。

鐔、鉄地 丸形 槌目地 金象嵌 耳打返し 片櫃孔 勝虫に波図。

縁頭、赤銅魚子地 金色絵 紗綾形文図。

目貫、銀 容彫 毛彫 金色絵 鳳凰図。

白鮫、黒色糸ひねり巻。金色絵しとどめ、鉄納戸色下緒、銅切羽。

 

◎説明

加州兼巻初代五郎右衛門の子で、宮村清蔵と称し、初め金沢に住し、寛永17年に小松に移ったため、小松兼巻ともいわれており、承応4年に没している。

本刀は典型的な寛永新刀の姿を呈し、表は得意の直刃で、裏は加州の一般的な角張る湾れ刃を焼き、所謂児手柏で出来宜敷く、彼の代表作である。(田野辺探山先生御鞘書より抜粋)

賀州金沢の居住地と寛永年紀も入った入念作で、表裏の刃文が異なる児手柏を焼き、金筋・砂流し・湯走等がよく働いて出来が良く、黒呂色塗の拵が付されている事も好ましい優刀である。


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