刀  銘  康継入道以南蛮鉄於武州江戸作之(二代) (新刀・上作)(良業物)

60回重要刀剣指定書(平成261016)

            ¥6,700,000(税込)

田野辺探山先生御鞘書付

康継大鑑所載品

金着一重鎺、白鞘付

静岡県教育委員会登録証(昭和26413)

◎時代・国

江戸初期(380年前)、武蔵。

 

◎法量

刃長73.65(243) 反り2.25(74) 元幅3.2(17) 

先幅2.06(68) 元重0.71(23厘半) 先重0.43(14)

鋒長3.15(14) 茎長21.8(72)

 

◎形状

鎬造、庵棟、身幅広く、鎬高く、鎬幅広く、元先の幅差開き、腰反り状に反りやや高く、中鋒となって姿が良い。

 

◎鍛

板目に杢目を交えてよく約み、総体に細かく肌立ち、地沸微塵に厚くつき、地景細かに入ってよく働き精美。

 

◎刃文

指表は中直刃調に浅く湾れごころを帯び、小互の目・小乱れ交じり、指裏は箱がかった乱れが連れ、そこへ互の目・丁子を交え、共に足・葉よく入り、小沸よくつき、金筋・砂流しかかり、匂口明るくよく働く。

 

◎帽子

湾れ込んで、小丸に深く返る。

 

◎彫物

表は護摩箸、裏に素剣がある。

 

◎茎

生ぶ、先剣形、鑢目勝手下がり、目釘孔1

 

◎説明

二代康継は初代康継の嫡子で、通称を市之丞といい、元和7年父没後に江戸二代を継いで幕府御用鍛冶となり、葵紋を刻す事を許されている。後に入道して康悦と称し、正保三年に没した。二代康継の作域は初代康継の風を受け継ぎ上手であり、また初代同様彫物を施したものを多く見る。

この刀は康継を始めとする越前新刀にまま認められる「児手柏」(このてがしわ)の作風で、指表の方には二代康継の常とする刃文が、指裏には箱がかった乱れに互の目・丁子を交えた動勢に富んだ乱れが焼かれている。二代康継の作としても腰反り高く踏張りごころのある、一見太刀を思わせる作り込みであり、この工としても板目の肌合の細かい精緻な鍛えが良く、刃文も匂口明るく刃沸がよくつき、総じて優れた出来映えである。(重要図譜より転載)

 

本作は名物「児手柏包永」に範を取った同工の最高傑作で「康継大鑑」の所載品となっており、本歌は鎌倉後期の名工、大和国手搔包永の手によるものである。この名物は戦国武将細川幽斎が愛用し、後に水戸徳川家に伝えられ、その後関東大震災で焼き身となって現在は名古屋市の徳川美術館所蔵となっている。また、田野辺探山先生の御鞘書にも「地刃出来見事而同工ノ傑作ノ一也」と賞賛されている優刀である。


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