刀  銘  津田越前守助廣(丸津田)  (新刀・最上作)(大業物)

延寶ニニ年八月日

30回重要刀剣指定書(昭和581123)

                        ¥12,000,000(税込)

新刀名作集(内田疎天・加島勲共著)103頁所載品。

金・銀・花緑青色塗波涛高蒔絵鞘打刀拵付。

金着二重鎺、白鞘付

福岡県教育委員会登録証(平成231227)

◎時代・国

江戸初期(347年前)、摂津。

 

◎法量

刃長69.6(2297) 反り2.0(66) 元幅3.0(99)

先幅1.9(63) 元重0.76(25) 先重0.49(16)

鋒長3.15(14) 茎長23.0(759)

 

◎形状

鎬造、庵棟、やや細身で反りが深い太刀体配で姿が良く、中鋒となる。

 

◎鍛

小板目肌最もよくつみ、地沸細かによくつき、冴える。

 

◎刃文

直刃、極く浅くのたれごころをおび、匂い深く、小沸よくつき、細かい金筋・砂流しかかり、匂口明るく冴える。

 

◎帽子

横手下より焼幅を広め、直ぐに小丸に返る。

 

◎茎

生ぶ、先入山形、鑢目香包化粧付筋違い、目釘1

 

◎拵

金・銀・花緑青色塗波涛高蒔絵鞘打刀拵。

鐔、赤銅石目地 髙彫 金銅色絵 馬上人物図。

縁頭、赤銅魚子無地。

目貫、金色絵容彫二匹獅子の図。

小柄、赤銅魚子地 金高彫 裏金哺 二匹獅子の図。

白鮫、黒色糸つまみ巻、金無垢切羽、紺色糸下緒付。

鮮やかな花緑青色の鞘に金・銀で波涛の高蒔絵を施した入念で粋な拵である。

 

◎説明

津田越前守助広は、寛永14年摂州打出村(現芦屋市)に生まれ、初代そぼろ助広の門に学んで養子となり、大坂常盤町に住した。明暦元年師の没後二代目を継ぎ、明暦3年に越前守を受領して、寛文7年には大坂域代青山因幡守宗俊に召し抱えられ、天和231446歳で没している。

彼は涛瀾乱れと称される独特の刃文を創始し、世に絶賛を博したが、それとは別に直刃も非常に巧みであり、同地大坂の井上真改の直刃と双璧で、新刀中の横綱として長曽祢興里虎徹と並び称賛されている。

本刀は姿が非常によく、地刃がよく冴え、匂口の沸・匂がよく調和している。また横手下より焼幅がやや広くなって直ぐに小丸に返る帽子は、同工の直刃の作によく見受けられ、特色を示している。助広の直刃出来の傑作である。(重要図譜より抜粋)

尚、本刀の「丸津田」銘は延宝22月以降から彼が没する天和2年までの約8年間のみの稀少な作であり、40歳頃の力が横溢している時期の入念作で、粋な花緑青色の美しい拵が附されていることも、その価値を高めている。


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