保存刀装具鑑定書(平成19年12月25日)付
¥560,000(税込)
新撰金工銘鑑所載
上製桐箱落込・布団付
時代・国 江戸後期(約200年前)、肥後。
法量 竪長さ7.02㎝ 横長さ6.67㎝ 厚さ0.5㎝ 重さ95g
品質・形状 竪丸形 鉄磨地 陰透 金布目象嵌 丸耳 両櫃孔。
説明 林重久は通称を又平といい、林又七を初代とする林家の五代目で、細川
藩の抱工として活躍した。名乗りが多様で、他に重之・保之・重房・重
春と銘を切ったものがあるが、いずれも銘の書体は同じで、切羽台には
本鐔にもあるような茎孔の上下に三つと五つの四角い鏨を打っている。
本作は三代林藤八に近い謹直な作風で、丁寧で切れのある法螺貝を透し、
三代藤八のような葛菱を金布目象嵌で繋文にして華やかな仕上がりとな
っている。林又七の作品を特定するうえでも資料的に貴重な優鐔である。