¥80,000(税込)
上製桐箱落込・布団付
時代・国 江戸後期(約200年前)、肥前。
法量 竪長さ7.24cm 横長さ6.93cm 厚さ0.63cm 重さ120g
品質・形状 鉄地 竪丸形 地透 肉彫 毛彫 丸耳 金布目象嵌 真鍮象嵌。
説明 現在の長崎県長崎市にあたる、肥前国矢上。この地の鐔工野田光廣が
得意としたのが「千疋猿透図」である。
本鐔も多くの猿を細やかに彫り上げている。そのうえ、上部に「見ざ
る聞かざる言わざる」、下部には「首に縄を掛けあい引っ張り合う猿
」がいるなど、単一的でなく、それぞれの猿に個性がある。耳や櫃孔
には金布目象嵌、猿の目には真鍮象嵌が残っているところもあり、当
ときの華やかな姿も想像できる。南蛮鐔の影響を受けながら、日本人
特有の繊細さや情緒が感じられる。立体的な図柄であり、毛彫も細や
かで、見どころの多い優鐔である。