保存刀装具鑑定書(平成27年7月8日)付
¥480,000(税込)
桑縁付上製桐箱落込・布団付
◎時代・国
江戸後期(約150年前)、肥後。
◎法量
竪長さ8.35㎝ 横長さ8.27㎝ 厚さ0.4㎝ 重さ109g
◎品質・形状
丸形 鉄磨地 陰透 丸耳。
◎説明
楽寿は神吉氏3代目で、神吉家は細川家の小倉時代からの家臣であり、その歴史は長い。通称を寿平次、のち甚左衛門、正康と称する。二代神吉深信の長男で、文化14年に生まれ、明治17年8月に68歳で没した名工である。実際の製作は深信の没した嘉永4年から明治3年の帯刀禁止令までの約20年間であり、数少なく稀少である。
本作は楽寿の鐔としてもかなり大振りなもので、きめ細かい鍛えの良い地鉄を用いて、切羽台に向かってやや肉を持たせた平地に、左右対称に大きく蝶を影透しにしている。このようなシンメトリーの図柄は楽寿の得意とする処で、現代でも通用するデザイン性の高い優鐔である。