¥300,000(税込)
「平田・志水」(伊藤満著)所蔵
上製桐箱落込・布団付
時代・国 江戸初期(約350年前)、肥後。
法量 竪長さ7.68㎝ 横長さ7.53㎝ 厚さ0.49㎝ 重さ90g
品質・形状 鉄地 丸形 透彫 時雨鑢 丸耳。
説明 平田彦三は肥後金工の第一人者であり、土台を作った人と言え
る。彦三の金工としての経歴は明らかではないが、正阿弥風を
洗練させた、高尚で教養の高い作風は現代的であり、観る者を
魅了する。初代二代に、鉄と、真鍮や銅などを素材にした鐔と
縁頭が残るが、初代の作品は極めて稀である。
本作は二代平田少三郎彦三の作と思われ、初めのうちは初代を
意識していたが、時代の流れと共にだんだんと洗練された作風
を確立していったものと思われる。
「平田・彦三」の解説では「丸形に大きな州浜形を透かして平地
に荒く縦に時雨鑢を突いている。明るい雰囲気のもので二代の
個性が見てとれる。耳際を薄くして切羽台を厚くする肉置きは
初代在銘の三光図鐔に似ている。また、平田には州浜を透かし
たデザインが何点か残っている。」と賞賛されている。因みに
平田二代は、初代西垣勘四郎、林又七、志水仁兵衛とは同世代
である。