脇指 無銘  雲重     (古刀・上作)(良業物)

特別保存刀剣鑑定書(平成16416)

                  ¥680.000(税込)

銀無垢一重鎺、白鞘付

三重県教育委員会登録証(平成131016)

時代・国  南北朝期(650年前)、備前。

 

法量    刃長54.2(179) 反り0.8(26厘半)

      元幅3.03(1) 元重0.82(27)

      茎長15.9(525)

 

形状    薙刀直し造、三ッ棟、身幅広く、重ね厚く、物打ち辺は特に身幅広がり、

      鎬筋高く、薙刀造の体配を残しながら、脇指としての機能を備えた健全な

      る体配である。

 

鍛     板目に杢目、流れ肌交じり、肌立ちごころとなり、地沸厚くつき、地景細

      かに入り、地斑風の乱れ映りが鮮明に立つ。

 

刃文    小互の目に小丁子交じり、小足・葉が頻りに入り、匂勝ちに小沸つき、刃

      肌が立って金筋ふんだんによく入り、匂口明るい。

 

帽子    湾れ込んで、互の目交じり、先小丸に焼き詰めごころに浅く返る。

 

彫物    表は角留、裏は掻き流しの薙刀樋と添樋がある。

 

茎     大磨上げ、先一文字、鑢目勝手下がり、目釘孔2

 

説明    鎌倉時代後期から南北朝期にかけて、備前国宇甘庄に雲生・雲次・雲重らの

      刀工が在住しており、その居住地から宇甘派とも、また「雲」の字を冠する

      ところから、雲類とも呼称されている。彼らの作風は備前物の中にあって異

      色であり、京の来物や隣国備中青江派の風情に通じるものや、大和気質を混

      在させたものなどがあって多彩である。

      本作は鍛えは地沸が厚くつき、地景が細かに入り、地斑風の乱れ映りが鮮明

      に立って、刃文は小足・葉が頻りに入り、刃肌が立って金筋がふんだんに入

      るなどの出来口を示しており、本来の備前伝に青江気質や京気質が強調され

      て雲類の見どころが顕示されている。重ねも厚く健体である事も好ましく、

      薙刀直し造の脇指は重要刀剣に指定されているものが数振りあって、それら

      に匹敵する程の優品である。

 


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