¥250,000(税込)
朱呂色塗五三桐紋蒔絵鞘合口拵付
金無垢一重鎺付 白鞘なし。
◎時代・国
江戸後期(約230年前)、薩摩。
◎法量
全長20.8㎝(6寸8分6厘) 刃長13.0㎝(4寸3分)
元幅1.22㎝(4分強) 茎長7.9㎝(2寸6分1厘)
◎鍛
小板目が頗るよく約み、地沸つき、地景入る。
◎刃文
小沸出来、匂い深く、直ぐ刃に小湾れ交じり、盛んに金筋・砂流しかかり、刃明るい。
◎帽子
やや湾れ込んで入り、先尖って小丸に返り、掃き掛ける。
◎茎
生ぶ、鑢目勝手上がり、先入山形。
◎拵
朱呂色塗五三桐紋蒔絵鞘合口拵。
・目貫:赤銅魚子地 金色絵 壺笠形 五三桐紋。
白出鮫、鉄納戸色下緒。
落ち着いた朱呂色塗鞘に五三桐紋を表に三つ、裏に二つ、金高蒔絵を施した近代以前の入念作で、出来が良く格調高い。
◎説明
伯耆守正幸は二代伊地知正良の子で、享保18年に生まれ、三代目を継いで正良と名乗った。寛政元年、奥元平と同時に伯耆守を受領し、名を正幸と改め、文政元年86歳で没している。
彼は父祖に優る技量を示して出藍の誉が高く、薩摩新々刀鍛冶の中で、奥大和守元平と共に双璧である。
本作は良家の娘か孫娘に嫁入りのお守りとして贈ったものであろうか、長寿であった「正幸」の刀銘も縁起が良く、格調高い五三桐紋の朱鞘拵がより一層華やかに祝福の宴を盛り上げているようである。