太刀  銘 長谷部国重    (古刀)(上々作)

49回重要刀剣指定書(平成15109)

               ¥売却済

黒呂色塗鞘打刀拵付

金着一重鎺、白鞘付

神奈川県教育委員会登録証(平成71122)

◎時代・国

南北朝期(680年前)、山城。

 

◎法量

刃長67.7(2234) 反り2.6(86) 元幅2.73(9)

先幅1.75(58) 元重0.68(22厘半) 先重0.41(14)

鋒長2.6(86) 茎長18.9(624)

 

◎形状

鎬造、庵棟、細身ながら鎬高く、鎬幅狭く、反り高くつき、輪反り風で姿良く、小鋒となる。

 

◎鍛

板目に杢交じり、刃寄り柾がかり、地沸厚くつき、地景入り、総じて潤いを湛え、よく冴える。

 

◎刃文

小のたれ調に互の目交じり、足よく入り、さかんに沸づき、金筋・砂流し頻りにかかり、刃縁ほつれて、湯走り目立ち、棟焼かかって皆焼ごころを呈して、明るく冴える。

 

◎帽子

直ぐで入り、小丸ごころに返り、長く焼き下げて棟焼に繋がり、掃き掛けてやや沸崩れる。

 

◎茎

生ぶ、先細って舟形となり栗尻、鑢目切り、目釘孔3

 

◎拵

黒呂色塗鞘打刀拵。

鐔、赤銅磨地 紗綾形地透し 両櫃孔 金覆輪。

目貫、赤銅容彫金色絵 三鈷剣に龍図。

縁、赤銅魚子地 金色絵 山文字紋。頭、角。

白鮫、黒色糸つまみ巻、同色下緒、金着・銀着二重切羽、金色絵しとどめ付。

 

◎説明

南北朝時代中期に相州の広光・秋広と時を同じくして、皆焼の華やかな作風を得意としているのが山城の長谷部派であり、一派の代表刀工に国重と国信がある。相州の皆焼刃は基本の刃取りが丁子と互の目よりなり、それに飛焼・湯走りがかかり、帽子が突き上げて尖りごころに返るが、長谷部はのたれに互の目を交えた刃取りに飛焼・湯走りがかかり、帽子が丸く且つ返りを長く焼き下げて棟焼きに繋がる点に見所がある。国重・国信共に小脇指、短刀が多く、有銘の太刀の遺例は極めて稀である。

本作はその国重の数少ない太刀の作例であり、相州伝上位の作柄を示して見事な出来映えである。(重要図譜より抜粋)

尚、正宗十哲の1人とされている長谷部国重は、新藤五国光の一門が長谷部と称した点から見て、長谷部国重もこの一族から出て、北条家の衰微を契機として山城へ上ったとも考えられる旨「日本刀工辞典」では解説されている。

いずれにせよ在銘の太刀は極めて稀少で、国宝の名物「へし切長谷部」さえも大磨上無銘になっているほどである。

品の良い赤銅鐔の打刀拵が附されている事も好ましい。


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