太刀   銘  備前国住吉井盛則作  (古刀)

永和四年八月日

22回重要刀剣指定書(昭和4961)

                   ¥5,400,000(税込)

佐藤寒山博士御鞘書付

黒呂色塗鞘打刀天正拵付

金無垢二重鎺(56)、角口白鞘付

東京都教育委員会登録証(昭和37125)

◎時代・国

南北朝期(645年前)、備前。

 

◎法量

刃長65.2(2152) 反り2.5(83)

元幅3.05(1) 先幅1.9(63)

元重0.95(3分1) 先重0.56(19)

鋒長2.8(92) 茎長17.3(571)

 

◎形状

鎬造、庵棟、身幅広く、重ね頗る厚く、反り深く、元先の幅差があって踏張りつき、短めながらも健体で姿良く、中鋒詰る。

 

◎鍛

小板目に小杢目交じってよく約み、肌立って地沸つき、地景入り、華やかに乱れ映り立つ。

 

◎刃文

互の目・丁子乱れに尖り刃交じり、こずみごころに連れる処あり、足・葉よく入り、沸よくつき、金筋・砂流しかかり、明るく冴える。

 

◎帽子

乱れ込んで、小丸ごころに返り、金筋入る。

 

◎彫物

表裏に丸留めの棒樋がある。

 

◎茎

生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔2

 

◎拵

黒呂色塗鞘打刀天正拵。

鐔、鉄地 竪丸形 鋤下彫 両櫃孔 山水楼閣人物図 銘=長州萩住八道友信作。

目貫、赤銅容彫金色絵 獅子図。

縁、赤銅地 樋形 時雨模様図。頭、角。

黒漆塗鮫、青丹色革つまみ巻。金色絵切羽・しとどめ。

鉄納戸色糸下緒付。品格高い新作の天正拵である。

 

◎説明

備前吉井派の盛則の太刀で永和の年紀がある。

南北朝後期にみる小振りな太刀の典型であり、やや刃文に変化があるが、吉井派の特色を示しており、年紀がある銘文は貴重である。(重要図譜より転載)

備前吉井派は鎌倉後期の為則を祖として始まると伝えるが、鎌倉時代の作例は極めて少なく、同派の中でも南北朝期を降らぬ年代の作を古吉井、室町期のものを吉井と区分している。この派の作風は、小互の目が規則的に連れる刃文に大きな特色があり、またその焼き刃の形をそのまま地に映したような、独特の映りを現わすものが多い。古吉井の場合はこれらに加えて、地刃がよく沸づき、刃中に金筋・砂流しが働く等の諸点にその見どころがある。

本作もこれらの特色をよく示した上に、華やかな乱れ映りが立って、互の目・丁子乱れの刃に光の強い沸がきらめき、金筋・砂流しがよく働いて、健体で姿良く、出来が優れている。

入念な新作の天正拵と金無垢二重鎺(56)が附されていて、格調高い趣がある。


NEWS

刀剣の販売・買取・下取・無料評価・鑑定・研磨・工作等、日本刀に関する全てのご相談に応じます。お気軽にお問い合わせください。

商品案内

◆刀剣の販売

※日本刀は所有者変更届を教育委員会へ提出するだけで、どなたでも自由に所持できます。

◆刀装具の販売

◆武具・その他