第24回重要刀剣指定書(昭和51年7月10日)付
¥6,800,000(税込)
本間薫山博士御鞘書付
黒呂色塗桐唐草紋金蒔絵散鞘桐唐草紋金具打刀拵付
金着二重鎺、白鞘付
大阪府教育委員会登録証(昭和27年10月7日)付
◎時代・国
江戸初期(約390年前)、越前。
◎法量
刃長72.2㎝(2尺3寸8分3厘) 反り1.9㎝(6分3厘)
元幅3.02㎝(1寸) 先幅1.91㎝(6分3厘)
元重0.74㎝(2分4厘) 先重0.44㎝(1分5厘)
鋒長3.51㎝(1寸1分6厘)茎長20.5㎝(6寸7分7厘)
◎形状
鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、長寸で反りがあって姿良く、中鋒となる。
◎鍛
板目に杢目交じってよく約み、やや流れるところもあり、やや肌立ってザングリとして地沸つき、地景交じる。
◎刃文
互の目乱れ、足入り、匂い深く、小沸よくつき、金筋・砂流しかかって明るい。
◎帽子
直ぐで入り、大丸ごころに返り、掃き掛ける。
◎彫物
表に倶利伽羅、裏は梵字に護摩箸がある。
◎茎
生ぶ、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔1。
◎拵
黒呂色塗桐唐草紋金蒔絵散鞘桐唐草紋金具打刀拵。
鐔、赤銅石目地据紋高彫金色絵桐唐草の図。
縁頭、赤銅魚子地据紋高彫金色絵桐唐草の図。
目貫、金色絵容彫桐三双の図。
白鮫、黒色糸つまみ巻。総体に現代作の打刀拵である。
◎説明
初代国清は通説に、本国は信州松本で、三代目助宗の子であり、上洛して堀川国広の門に学んだ。国広没後、越後高田の松平忠昌に仕え、さらに主君の忠昌が越前福井に移封した際に従って、同地に移ったと伝えている。
寛永4年2月に山城大掾を受領し、翌寛永5年2月に山城守に転じて菊花紋を許されている。
作風は越前物の中では、地鉄が概して約んだものが多く、刃文は直刃を最も得意としているが、国広門の兄弟子の国儔にも影響を受けたと見えて、本作のような国儔風の乱れ刃も上手である。
同名数代がほとんどその作風を一にして、銘振りも酷似しているが、本作は国清初代と鑑せられ、出来宜しく、彫物の技もしっかりとしたものである。(重要図譜より抜粋)