特別保存刀剣鑑定書(平成3年1月25日)付
¥480,000(税込)
銅二重鎺、白鞘付
高知県教育委員会登録証(昭和50年3月4日)付
◎時代・国
室町後期(約480年前)、美濃。
◎法量
刃長69.2㎝(2尺2寸9分) 反り1.3㎝(4分3厘)
元幅2.97㎝(9分8厘) 先幅1.97㎝(6分5厘)
元重0.66㎝(2分2厘) 先重0.44㎝(1分5厘)
鋒長3.87㎝(1寸2分8厘) 茎長19.7㎝(6寸5分)
◎形状
鎬造、庵棟、身幅・長さ共に尋常ながら鎬が高く、鎬幅がやや広めの大和風の体配で、中鋒となる。
◎鍛
板目流れて柾がかり、総体によく約んで地沸つき、地景入り、映りごころがある。
◎刃文
小互の目に小乱れ、小湾れ等交じり、小沸よくついて、金筋・砂流しがふんだんに掛かり、足・葉よく入り、打ちのけ・二重刃・喰違い刃・湯走り等賑やかに働き、明るく冴えて、古刀大和千手院を彷彿とさせるような出来映えである。
◎帽子
直ぐで入り、二重刃風に乱れて、先尖って返り、掃き掛ける。
◎茎
磨上げ、先浅い刃上がり栗尻、鑢目切、目釘孔3。
◎説明
寿命は古関寿命の系統をひいていて、もとは本国大和であったといわれている。以後刀銘を代々寿命と切っていたと思われ、新刀期まで連綿と続いている。またその名前が縁起が良い所から、武家の祝儀用差料としても尊ばれた。
本刀は天文頃の寿命宗吉と鑑せられており、特に宗吉の通称が入った銘は極めて珍しく貴重である。その為か相当入念に製作したものと思われ、大和から出た古関寿命に範を取った、古作大和千手院を彷彿とさせるような優刀に仕上がっている。