特別保存刀剣鑑定書(令和2年2月19日)付
特別貴重刀剣認定書(昭和37年2月4日)付
¥売却済
宮形東雲先生御鞘書付
新々刀大鑑 巻之一393頁所載
金着一重鎺、白鞘付
青森県教育委員会登録証(昭和35年11月10日)付
◎時代・国
江戸末期(152年前)、土佐。
◎法量
刃長69.4㎝(2尺2寸9分強) 反り0.8㎝(2分7厘) 元幅3.2㎝(1寸6厘)
先幅2.58㎝(8分5厘) 元重0.66㎝(2分2厘) 先重0.52㎝(1分7厘)
鋒長9.24㎝(3寸5厘) 茎長22.5㎝(7寸4分3厘)
◎形状
鎬造、庵棟、身幅広く、重ね尋常で、元・先の幅差少なく、反りの浅い大鋒の豪壮な体配である。
◎鍛
板目に杢目交じり、流れて柾となってよく約み、地沸よくつき、地景ごころがある。
◎刃文
沸出来、匂い深く、太直ぐ刃調の中に湾れ、小互の目に足がよく入り、明るい。
◎帽子
太直ぐで入り、先尖りごころに小丸に深く返り、やや掃き掛ける。
◎茎
生ぶ、鑢目化粧付筋違い、先栗尻、目釘孔1。
◎説明
秀弘は土佐氏島に住し、田内楠次郎と称して、名工左行秀の門人となっている。
作風は師匠譲りで、身幅広く豪壮な体配で、板目または柾目を鍛え、沸匂の深い太直ぐ刃に足が入ったものを得意としている。
本刀もその一振で、身幅の広い大鋒の豪壮な体配で、板目・杢目・柾目を交えて地沸よくつき、沸・匂いの深い太直ぐ刃調の中に湾れ・小互の目を交え、足がよく入って明るく出来が良い。
茎に刻された銘も師匠譲りの草書体で、上手である。
尚、本刀は「新々刀大鑑」に所載され、また昭和の刀剣界の重鎮として名高い研師・鑑定家の宮形東雲先生の御鞘書が付されていて、「出来良ろし」と賞賛されていることも好ましい。
数少ない左行秀一門の優刀である。